鳥取西高校訪問記

講師 岡村淳一 (理学系研究科物理学専攻 M2)

鳥取西高校写真1

授業の様子

 
鳥取西高校写真2

岡村さん、大学での研究を語る

 
鳥取西高校写真3

授業後、補助員の村瀬と

 

私はこれまでに塾の講師として高校生に物理を教えた経験を持ち、その際に彼らの物理離れを肌で感じていました。そこで物理の面白さをより多くの人に知ってもらいたいと思い、母校の後輩に出張授業を行なうBAPの企画に参加しました。

私の出張授業は、「進路講演会」(7月27日、28日)で各90分の実施となり、これから文理選択を控える1年生150名以上が参加しました。期日が決まった当初は、私の授業が生徒にとって将来の大切な判断材料になるというプレッシャーを感じたことを覚えています。しかし、物理は難しいというイメージを変え、もっとポップで楽しい学問であることを感じてもらいたい!!という一心で、授業に臨みました。

私はスイスの大型粒子加速器LHCを用いた国際的な素粒子実験に参加しているため、そこでの研究生活の写真やムービーなどを多く用いることで、直感的に分かるようなスライド作成に努めました。また高校生にとって90分という時間はかなり長いと思い、息抜きにクイズを出す事や、地元・鳥取のスケールに焼き直した話題を織り交ぜるなど工夫をこらしました。その結果、真剣な眼差しで聞いてくれ、多くの質問も飛び出し、最後まで活気ある授業になりました。

授業後のアンケートでは、「物理は難しいと思っていたけど、今日の話は分かりやすかった」という感想の生徒が多くいて、大変嬉しかったです。中には私のメッセージの言葉を引用して「『向き不向きより前向き』に何事にも取り組みたい」という内容のコメントがあり、とても感激しました。今回、初めての出張授業でしたが、しっかりと準備し、気持ちを込めて丁寧に話す事で、これから進路を決める生徒に対して、前向きに取り組むきっかけを与えることができたと思います。