岡山朝日高校訪問記
講師 小林拓実 (理学系研究科 物理学専攻 M2)
授業風景
2011年3月4日に、母校の岡山県立岡山朝日高等学校で、出張授業をやらせていただきました。私は以前から出張授業をやってみたいと思っていましたが、具体的にどうすればよいのか分かりませんでした。そんな時、BAPの存在を知り、この活動に参加することにしました。BAP では、高校への最初のコンタクトのやり方から、授業の練習まで詳細にサポートしてくれるため、なんとなくうまく授業ができそうだと思いました。
母校の先生方は快く受け入れてくださりました。そのため、授業をいつ実施するか等の計画は順調に進みました。最終的に、放課後の時間を使って、理系の希望する生徒に、私の研究内容を90分間話すことになりました。授業の準備は非常に時間がかかり大変でしたが、自分の好きなことを母校の後輩に話すことができると考えると苦ではありませんでした。BAP の練習会では、本番を想定して、他の学生の方に私の授業を聞いてもらい、終わった後にディスカッションをします。とても活発な議論になり、充実した練習会でした。比較的高度な研究内容を、高校生に分かるように説明するテクニックを学ぶことができました。
本番では、希望する生徒が20名ほど来てくれました。みんな (私の研究分野の) 物理が好きで、とても興味を持って聞いてくれました。授業では、私の自己紹介から始まり、研究の概要から私の研究のかなり核心的な部分まで話しましたが、ほとんどの生徒かがついてきてくれました。授業後に、質問の時間を作りましたが、生徒からの質問が活発で、内容をよく理解してくれていると感じました。私の研究内容は、素粒子、原子核、宇宙に関連しており、決して高校で習うものではありませんが、既に独学で学んだことのあるという生徒が多く、驚きました。今回の授業では、母校の先生方に非常にお世話になりました。特に物理の先生には、授業場所の準備、広報をやっていただき、授業がスムーズにできるようにサポートしていただきました。また、授業後に、私の研究内容や将来の進路などについて、いろいろと話をしてくださりました。授業の目的は、高校生に将来の選択肢の一つを紹介して励ますことでしたが、私自身も母校の恩師に大いに励まされました。