日本女子大学附属高等学校訪問記

講師 細野美奈子 (情報理工学系研究科知能機械情報学専攻 D2)

私は平成22年7月1日,母校である私立日本女子大学附属高等学校にて出張授業を行いました.高校の先生方にご協力頂き希望者を募った結果,放課後にもかかわらず当日は14名の高校1年生が参加してくれました.

私がBAPの活動に参加したのは,これまで私自身の進路に影響を与えて下さった先生方や先輩方,仲間のように,私も後輩の進路選択の助けとなる情報を提供できればいいと思ったからです.また,工学系に進む女性の数はとても少ないため,そこでの学生生活や研究活動などを高校生のうちに知る機会はほとんどありません.そのために工学部が進路の選択肢にすらならないのであれば,本当にもったいない,ぜひこの分野の楽しさを知ってもらいたい,という気持ちもありました.

授業内容を具体的にどうするかは,事前に高校の先生方にお時間を頂いて相談に乗っていただきました.その結果,学問的な内容よりも,大学生活や研究分野を選択した背景など,経験談を重点的に盛り込むことになりました.自分の伝えたいことばかり盛り込んで自己満足で終わってしまうことが一番怖かったので,先生方に事前にご協力いただけたのは大変助かりました.また心強かったのが,授業前にBAP内で行う練習会で内容のチェックを行えたことです.本番と同じ時間配分で発表を行った後に忌憚なくお互いの意見を言い合ったため,資料をより良いものにできたと思います.

当日は私の緊張が伝わってしまったためか,雰囲気が固いなか授業がスタートしました.しかし,時系列で自分の経験談を話す内容が功を奏したのか,徐々に質問が出るようになり,それに後押しされて私の方から質問を投げかけたり,用意していた以上に深い話をしたりと,1時間の間,会話のキャッチボールをしながら授業を進めていくことができました.

授業が終わった後も最終下校時刻まで質問が途絶えることがなかったことから,自分の目標を達成できたのだろうと安心もしましたが,参加者の皆さんの積極性と熱意に私の方が大変な刺激を受けたのが 本当のところです.このような貴重な体験をさせて頂き,受け入れて下さった母校の先生方,授業に参加してくださった生徒の皆さん,本当にありがとうございました.

また,もしこの体験記で出張授業に興味を持たれた方は,是非BAPの門を叩いてみてください!